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COLUMN

外壁塗装の費用・塗料・業者選びをわかりやすく解説

外壁塗装の飛散で車・隣家に塗料が付いたら?対応と補償

外壁塗装の塗料が車・隣家に飛散したら?証拠と補償の進め方

外壁塗装の工事中や工事の後に、車のボディや窓ガラス、隣の家の外壁に小さな塗料の点を見つけることがあります。いわゆる塗料やペンキの飛び散りです。見つけた直後は慌ててこすり落としたくなりますが、自己流の処置で傷を広げると、本来なら施工店側の負担で直せたはずの損害が、原因を説明しにくいものに変わってしまいます。

この記事では、外壁塗装の飛び散りを見つけたときにすること、施工店への連絡と補償の考え方、賠償責任保険で確認する点、素材ごとの除去の相談先を順に説明します。後半では、飛散を防ぐために工事前に確認しておきたい養生、風、吹き付け塗装の有無を整理します。

飛散対策の説明まで含めて施工店を比べる

外壁塗装見積ナビでは、複数の施工店へ無料で見積もりを依頼できます。駐車場や隣家との距離を伝え、養生の範囲、吹き付けを使うかどうか、強風時の作業の判断を見積もりの段階で比べましょう。

塗料の飛び散りを見つけた直後にすること

塗料が付いているのを見つけたら、落とすことより先に記録を残します。いつ、どこに、どの程度付いたかが分かれば、工事との関係を説明でき、補償の話も進めやすくなるためです。

最初に、付着物をこすったり、シンナーや除光液などの溶剤で拭いたりしないでください。車の塗装面や樹脂部品、サッシの表面は、こすったり溶剤を使ったりすると傷や変色が残るおそれがあります。洗車機に入れるのも、除去の方法が決まるまで控えましょう。

次に写真を撮ります。車なら、車全体と家との位置関係が分かる写真、付着した範囲の写真、点の大きさが分かる近接写真の三種類を用意します。撮影日時が記録される設定にしておくと便利です。あわせて、見つけた日時、天気や風の強さ、その日に施工店がどの面で何の作業をしていたか(高圧洗浄、塗装、吹き付けなど)をメモしておきます。工事の工程表や作業日報と照らし合わせると、どの作業で飛んだかを絞り込めます。

隣家の車や外壁、通行人の持ち物に付いた場合は、施主が自分で謝罪や弁償の約束をする前に、まず施工店へ伝えましょう。施工店に現地を確認してもらい、相手方への説明や修理の手配をどう進めるかを施工店と相談しましょう。日頃の関係を保つために一言声をかけるのはよいことですが、金額や修理方法をその場で決めないようにします。

施工店への連絡と、誰が補償するのか

連絡は見つけた日のうちに入れます。現場の職人に伝えるだけでなく、契約した会社の担当者にも電話し、同じ内容を写真付きのメールで送って記録を残しましょう。求めることは、現地の確認、付着物の除去や修理の手配、今後の作業方法の見直しの三つです。

補償の考え方は民法が基本になります。民法第709条は、故意または過失によって他人の権利を侵害した者は、生じた損害を賠償する責任を負うと定めています。塗装作業で塗料を飛ばして他人の車や建物を汚した場合、その作業をした側に賠償を求めることになります。職人を雇って事業をしている会社については、職人が仕事の中で第三者に与えた損害を賠償する責任(使用者責任、第715条)も定められています。

隣家に被害が出たとき、工事を頼んだ施主が責任を負うのかを心配する方もいるでしょう。民法第716条は、注文者は請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わないとし、ただし注文や指図について注文者に過失があったときはこの限りでないとしています。施主が無理な日程や方法を指示したといった事情がなければ、賠償の相手は施工店になると考えられます。ただし、隣家との関係は工事後も続くため、施工店の対応が遅れていないかを見守り、必要なら催促することが施主の役割になります。工事前の挨拶で伝えておく内容は外壁塗装の近所挨拶で説明しています。

賠償責任保険で補償されるものと確認点

工事中に第三者の物を汚したり壊したりした場合に備える保険として、施工店が加入する賠償責任保険があります。日本損害保険協会は、請負業者賠償責任保険を、請負作業に起因する偶然な事故などで企業が法律上の損害賠償責任を負った場合の損害を補償する保険と説明しています。

保険の補償範囲は商品や契約によって異なり、塗料の飛散がいつも補償されるとは限りません。たとえば東京海上日動の請負業者賠償責任保険の案内では、「ビル外壁の塗装中にペンキ缶を落とし、通行人の衣服を汚した」事故を補償の例に挙げる一方、飛散防止対策など損害の発生を防ぐために必要な措置を取らずに行った作業による塗料の飛散は、補償されない場合として示しています。保険に入っているから安心というより、飛散防止の措置を取って作業していたかが問われると考えておきましょう。

契約前には、保険に加入しているか、対物事故の支払限度額はいくらか、保険の写しを見せてもらえるかを確認します。事故が起きた後は、施工店から保険会社への連絡が済んでいるか、修理の見積書を誰が取るのか、支払いが決まるまでの間に修理を進めてよいかを確かめてください。保険証券の見方と補償の範囲は外壁塗装の賠償責任保険で詳しく扱っています。

除去の方法は素材ごとに専門家へ相談する

塗料を落とす方法は、付着した物の素材と、塗料の種類(水性か溶剤系か、製品名)によって変わります。施工店に使った塗料の製品名を聞き、素材に詳しい事業者に伝えて方法を決めてもらいましょう。次の表は、自分でしないほうがよいことと相談先の例です。

付着した物自分でしないほうがよいこと相談先の例
車のボディ・ガラス・樹脂部品爪や布でこする、研磨剤や溶剤を使う、洗車機に入れる施工店が手配する自動車の整備・板金塗装・コーティングの事業者
隣家の外壁・窓・サッシ削る、溶剤で拭く、上から塗って隠す施工店(外壁材と既存の塗膜を確認したうえで方法を決める)
屋根・太陽光パネル・ベランダ屋根やはしごに上って確認・清掃する施工店、パネルの販売・施工事業者
洗濯物・衣類・布製品自宅で洗って広げる施工店、クリーニング店(塗料の種類を伝える)
植木・花壇汚れた枝や葉を自己判断で大きく切る施工店、造園の事業者

除去や修理の費用は、付着の範囲や素材で大きく変わるため、作業の前に見積書を取り、施工店(保険を使う場合は保険会社を含む)と負担の範囲を合意してから進めます。車の場合は、修理のあいだの代車や、作業の後に付着が残っていないかの確認方法も決めておくと、後の行き違いを防げます。植木の養生の考え方は外壁塗装で植木を傷めないためにも参考にしてください。

飛び散りを防ぐために工事前に確認すること

塗料の飛散は、起きてから対応するより、工事前の計画で減らすほうが負担は小さくなります。施工店ごとに飛散対策の考え方は異なるため、見積もりの段階で同じ質問をして比べましょう。

国土交通省の公共建築改修工事標準仕様書は、外部の塗装は降雨のおそれがある場合や強風時には原則として行わないとし、塗装面の周辺などを汚さないよう、あらかじめ塗装箇所の周辺に適切な養生を行うとしています。住宅の工事でも、この二点、つまり風の強い日の判断と周囲の養生が飛散対策の中心になります。

塗る方法も影響します。吹き付け塗装は塗料を霧状にして吹き付けるため、ローラーや刷毛で塗るよりも周囲に飛びやすい工法です。外壁の模様を出すために吹き付けを使う場合は、どの面で使うのか、その日の風をどう判断するのかを確認しましょう。工法の違いはローラー塗装と吹き付け塗装の違いで比べています。塗装前の高圧洗浄でも、水しぶきや古い塗膜のかけらが隣地に飛ぶことがあるため、洗浄の方法と養生は高圧洗浄の見積もりの見方で確認してください。

確認する項目施工店に聞くこと
足場のシート足場全体をメッシュシートで囲うか、隣家側に隙間ができないか
塗る方法吹き付けを使う面と期間、ローラーで塗る面
風の判断作業を中止する風の目安を誰が判断するか、中止した日の連絡方法
車の扱い工事期間中の駐車場所、移動できない場合のボディカバー
隣家への配慮隣家の車・窓・室外機の位置の確認、事前の説明を誰が行うか
事故の後の対応賠償責任保険の加入状況、付着を見つけたときの連絡先

見積書の「養生一式」だけでは、隣家側や車をどこまで覆うのかが分かりません。表の項目を各社に同じように聞き、説明が具体的な会社を選ぶと、飛散が起きた場合の対応も含めて比べやすくなります。養生の範囲と費用の違いは外壁塗装の養生で詳しく説明しています。

よくある質問

車に塗料が付いたとき、自分で拭き取ってもよいですか

自分で拭き取らず、まず写真を撮って施工店に連絡してください。こすったり溶剤を使ったりすると、車の塗装面やコーティングに傷や変色が残るおそれがあります。落とす方法は、使われた塗料の製品名と水性か溶剤系かを施工店に確認したうえで、自動車の整備や板金塗装の事業者に任せましょう。

塗料の飛び散りが工事によるものだとどう示せばよいですか

見つけた日時、付着した場所と範囲の写真、その日の作業内容と天気を記録しておくと、工事との関係を説明しやすくなります。施工店の工程表や作業日報と照らし合わせ、付着した塗料の色が工事で使った色と同じかも確認してもらいましょう。見つけた日のうちに連絡すると、施工店も現地で状況を確かめられます。

隣家の車や外壁に塗料が飛んだ場合、施主が弁償しなければなりませんか

民法第716条は、注文者は請負人が仕事で第三者に加えた損害を賠償する責任を負わないとしています。施主が作業の方法を指示したなどの過失がなければ、賠償の相手は原則として施工店になります。施主は施工店に対応を求め、隣家への説明や修理の手配が進んでいるかを確認しましょう。隣家から直接相談を受けたときも、その場で金額を約束せず、施工店と保険の窓口へつなぐと話が混乱しにくくなります。

施工店が賠償責任保険に入っていれば必ず補償されますか

保険の補償範囲は商品と契約によって違い、必ず補償されるわけではありません。東京海上日動の請負業者賠償責任保険では、飛散防止対策などを取らずに行った作業による塗料の飛散を補償されない場合として示しています。賠償の責任は保険の有無とは別に生じるため、保険が使えない場合も施工店に対応を求めてください。

飛散を防ぐために施主が工事前にできることはありますか

車を移動できる駐車場所を確保する、隣家の車や窓の位置を施工店に伝える、吹き付けを使う面と風の強い日の判断を確認する、の三つが効果的です。近所への挨拶の際に、工事の期間と車の移動のお願いを施工店から伝えてもらう方法もあります。見積もりの段階で養生の範囲を具体的に聞いておきましょう。

工事が終わってから塗料の飛び散りに気付いた場合も相談できますか

相談できます。気付いた時点で写真を撮り、工事の時期と場所を添えて施工店に連絡してください。工事後は付着した時期の特定が難しくなるため、足場を解体する前に、施主と施工店で車、窓、サッシ、隣家側の外壁をいっしょに確認しておくことが大切です。なお、民法第724条は、不法行為による損害賠償の請求権は、損害と加害者を知った時から3年間行使しないと時効で消滅すると定めているため、気付いたら先延ばしにしないようにしましょう。

まとめ

外壁塗装で塗料やペンキの飛び散りを見つけたら、こすらずに写真と日時を記録し、その日のうちに施工店へ連絡します。民法では、作業で他人の物を汚した側が賠償の責任を負い、施主は注文や指図に過失がなければ隣家への賠償責任を負いません。除去の方法は、付着した素材と塗料の種類に合わせて専門の事業者に任せましょう。

賠償責任保険は、飛散防止の措置を取らずに行った作業を補償の対象外とする商品もあります。保険の加入状況とあわせて、足場のシート、吹き付けを使う面、風の強い日の判断、車の扱いを工事前に確認し、説明の具体性で施工店を比べてください。

飛散対策と事故時の対応を見積もりで確認する

外壁塗装見積ナビで見積もりを依頼するときは、駐車場や隣家との距離を各社に伝え、養生の範囲、吹き付けの有無、賠償責任保険の加入状況を同じ条件で比べましょう。

参考資料

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