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COLUMN

外壁塗装の費用・塗料・業者選びをわかりやすく解説

サイディングメーカー比較|ニチハ・ケイミュー・アイジー工業

外壁のサイディングを選ぶときや、塗り替えの時期が近づいたとき、「どのメーカーの外壁がよいのか」「自宅の外壁はどこの製品か」が気になる方は多いでしょう。ただ、メーカー名だけで外壁の良し悪しは決まりません。同じメーカーでも、窯業系か金属系か、表面の塗装がどの仕様か、目地のシーリング材に何を使ったかで、手入れの時期と方法が変わります。

この記事では、国内の代表的なサイディングメーカーであるニチハ・ケイミュー・アイジー工業の公式資料を比べ、塗り替えや張り替えの見積もりで確認すべき点を整理します。外壁材の種類と価格の比較は外壁材の種類と価格比較、サイディング塗装の費用はサイディング塗装の費用相場で詳しく説明しています。

外壁のメーカーと商品名を添えて見積もりを比べる

外壁塗装見積ナビで見積もりを依頼する際は、新築時の仕様書や保証書から分かる外壁のメーカー・商品名を各社へ伝えましょう。塗料の選び方、シーリングの扱い、保証への影響まで、同じ条件で比べやすくなります。

サイディングのメーカーは「何系の外壁か」と合わせて比べる

サイディングのメーカーを比べるときは、まず外壁材の系統を確認します。セメントと繊維質を主な原料とする窯業系サイディングと、表面に塗装した鋼板を使う金属サイディングでは、劣化の現れ方も手入れの内容も違うためです。3社の主な取り扱いと、公式資料で示している手入れの考え方は次のとおりです。

メーカー主な取り扱い公式資料で示す点検塗り替えの考え方
ニチハ窯業系サイディング(モエンエクセラードなど)、金属製外壁材(センターサイディング)入居時に初回点検、その後は資料のスケジュールが目安汚れ・褪色・白化が目立ったら再塗装。単色品は有色の塗料、多色品はクリア塗料
ケイミュー窯業系サイディング(光セラ、親水コート品、ボーダーラップなど)、金属サイディング年1回程度の目視点検、5年に1回程度の専門業者による定期点検白化・変褪色・剥離が目立ったら塗り替えの目安。工場塗装品はスケジュールを参考にする
アイジー工業金属サイディング(アイジーサイディング)年1回程度の目視点検、5年に1回の専門業者による定期点検、立地に応じた水洗い変色が著しく、白亜化が現れた状態が塗り替え時期

表の内容は、各社がWebサイトで公開している維持管理の資料から抜き出したものです(2026年10月確認)。ニチハとケイミューは、メンテナンススケジュールは目安であり、時期や内容を保証するものではないと明記しています。メーカーの違いよりも、自宅の外壁がどの商品で、いまどの症状が出ているかのほうが、塗り替えの判断には直接関わります。

窯業系サイディングの劣化と手入れは窯業系サイディングのメンテナンス、金属系は金属サイディングのメンテナンスで、症状ごとに説明しています。

ニチハ:単色品とクリア塗装の分かれ目を確認する

ニチハは窯業系サイディングの「モエン」シリーズを中心に、金属製外壁材も扱っています。公式の維持管理ページでは、塗装面に汚れ・褪色・白化が目立つようになったら再塗装の時期とし、単色品は有色のエナメル塗料、多色品は透明のクリア塗料で再塗装するとしています。

ただし、同じページには、表面の劣化の状況によってはクリア塗装ではなくエナメル塗装(単色仕上げ)になることがある、とも書かれています。クリア塗装ができても、塗膜の劣化が進んでいると新築時の色とは違う仕上がりになることもあります。柄を残したい場合は、塗り替えの時期を逃さないことが大切です。クリア塗装の可否と費用は外壁のクリヤー塗装で詳しく扱っています。

シーリングについて、ニチハは外壁材どうしの継ぎ目のシーリングを15〜20年経過した時点で打ち替えることを推奨しています。既存のシーリング材を撤去せずに上から充填しても防水効果は得られないとし、外壁の塗り替えの際はシーリング材全体を撤去するよう案内しています。耐久性の高い自社のシーリング材「プラチナシール」については、自社試験で30年以上の耐久性能があるとする一方、地震などで切れやはく離が起こることがあるとしています。

塗装の作業についても注意があります。高圧水洗浄の水圧は接合部からの漏水につながるおそれがあるため、専門業者に相談すること、マスキングテープは1日以上貼り置きしないことなどです。見積もりでは、洗浄の方法と養生の手順を施工店に確認しましょう。

ケイミュー:工場塗装の仕様ごとに手入れの時期が違う

ケイミューは「光セラ」や「親水コート」などの表面仕様ごとに、維持管理の資料を分けて公開しています。光セラについては、太陽光で汚れを分解し、雨で汚れを洗い流す仕様で、他の外壁材に比べて再塗装の必要性が少ないと説明しています。同社のライフサイクルコストの試算でも、塗り替えは一般的なアクリルシリコン塗料を使った場合を想定した目安だと注記しています。

維持管理の資料では、外壁の目視点検を1年に1回程度、専門業者による定期点検を5年に1回程度の目安としています。塗装表面に白化・変褪色・剥離などが目立つようになったときを塗り替え時期の目安とし、工場塗装品はメンテナンススケジュールを参考に、現場塗装の場合は塗料の種類によって異なるとしています。新築後に一度塗り替えた家では、工場塗装の仕様ではなく、前回使った塗料を基準に次の時期を考えることになります。

汚れの落とし方についても具体的です。鳥の糞や砂ぼこり、藻、カビなどの汚れは、布や柔らかいスポンジで軽く水洗いし、高圧水洗による洗浄は塗膜表面を傷めるおそれがあるので避けるよう求めています。光セラのように汚れにくさを売りにした仕様の外壁を塗り替えると、その表面の機能は塗膜の下に隠れます。塗り替える前に、洗浄や部分補修で足りる状態かどうかを施工店に診断してもらいましょう。

アイジー工業:金属サイディングは洗浄と保証の条件を確認する

アイジー工業は、金属サイディング「アイジーサイディング」のメーカーです。維持管理のページでは、外壁を美しく保つために年に数回の水洗いを勧めており、目安の回数を海岸地帯は年4回、工業地帯は年3回、市街地は年2回、田園地帯は年1回としています。点検は、施主による目視の点検を年1回程度、専門業者による定期点検を5年に1回が目安です。

塗り替えの時期は、表面状態を確認したうえで、変色が著しく白亜化が現れた状態としています。遮熱性フッ素インクジェット塗装品やフッ素ツートン塗装品に上塗りすると、初期の風合いは再現できないという注意もあります。柄を生かした金属サイディングでは、塗り替えると単色の外観に変わる可能性を前提に、色を決める必要があります。

保証の条件も確認しておきましょう。アイジー工業は2025年10月1日施工完了分の申請から、アイジーサイディング全商品に本体の割れ・欠け・剥がれなどの30年保証を適用しています。穴あきは最長25年、塗膜の著しい変褪色と赤さびは最長20年が保証期間です。保証は登録された建築物が対象で、現場で加工した箇所や現場塗装の箇所は保証の対象外です。保証期間中に塗り替えを考える場合は、保証書を施工店に見せ、どの部分が保証から外れるかを確認してください。

自宅のサイディングのメーカーと商品を調べる方法

見積もりの比較では、外壁のメーカーと商品名が分かっていると話が早く進みます。調べる方法は次の順番がおすすめです。

  1. 新築時の書類を確認する:仕様書、仕上げ表、図面、外壁材の保証書に、メーカー名と商品名、色番号が書かれていることがあります。
  2. 建てた住宅会社・工務店に問い合わせる:ニチハとケイミューは、メンテナンス工事や再塗装は原則として建築した住宅会社や工務店に相談するよう案内しています。施工記録が残っていれば、商品名とシーリング材も分かります。
  3. メーカーの商品検索で柄を照合する:ニチハやケイミューは、Webサイトで外壁材の柄やシリーズを検索できます。ただし似た柄が多く、廃番品もあるため、柄だけで商品を断定しないでください。

分からないまま見積もりを取る場合は、現地調査で外壁の系統、表面の塗膜の状態、シーリングの種類を確認してもらい、見積書にその判断を書いてもらいましょう。「どのメーカーでも同じ塗料で塗れます」という説明だけで、外壁の仕様に触れない見積もりは比べにくくなります。

塗り替え・張り替えの見積もりで施工店に確認すること

メーカーの資料を読むと、外壁の手入れは「塗料を塗る」だけではないことが分かります。洗浄の方法、シーリングの打ち替え、金属部材の塗装、保証との関係まで、施工店ごとに提案が分かれやすい点です。複数社の見積もりを比べるときは、次の項目を揃えて確認しましょう。

確認する項目施工店に示してもらう内容
外壁の仕様メーカー・商品名(分かる範囲)、窯業系か金属系か、表面仕様(単色・多色・クリア可否)
塗料の選定使う製品名と、その外壁に塗れる理由(メーカーの適合資料や塗料メーカーの仕様)
洗浄高圧洗浄の水圧と、接合部・切断部への配慮。藻やカビの処理方法
シーリング打ち替えか増し打ちか、撤去する範囲、使う材料名とプライマー
金属部材水切りなどの鋼板部材のさびと塗装の有無
保証外壁材の保証の残り期間と、塗り替えによって保証から外れる部分

特にシーリングは、ニチハが撤去しない充填では防水効果は得られないとしているように、工事の内容で耐久性が大きく変わります。シーリング工事の見積もりの見方はコーキング打ち替えの見積もりで詳しく説明しています。

外壁材そのものの傷みが進んでいて張り替えやカバー工法を検討する場合は、新しい外壁材のメーカーと商品を施工店ごとに確認しましょう。同じ「金属サイディングでカバー工法」でも、メーカーや断熱材の有無で価格と保証が変わります。工法の比較は外壁カバー工法の施工例と費用を参考にしてください。

よくある質問

サイディングはどのメーカーが一番良いですか?

メーカー名だけで優劣は決まりません。同じメーカーでも、窯業系か金属系か、表面の塗装仕様、組み合わせるシーリング材で手入れの時期が変わります。建てる場合も塗り替える場合も、商品ごとのメンテナンス資料と保証の条件を比べて判断しましょう。

自宅の外壁のメーカーが分からなくても塗り替えはできますか?

塗り替えはできます。ただし、外壁の系統や表面の塗膜の状態に合った塗料と下塗りを選ぶ必要があるため、現地調査で施工店に確認してもらいましょう。新築時の仕様書や、建てた住宅会社への問い合わせでメーカーと商品名が分かれば、より正確な提案を受けられます。

汚れにくい表面仕様のサイディングも塗り替えは必要ですか?

必要になる時期は来ますが、時期は表面仕様によって違います。ケイミューは光セラについて、他の外壁材に比べて再塗装の必要性が少ないと説明していますが、点検とシーリングなどの手入れは求めています。白化や変褪色、剥離が目立つようになったら、施工店に診断を依頼してください。

外壁を塗り替えるとメーカーの保証はなくなりますか?

保証の内容によります。アイジー工業は、現場塗装の箇所を保証の対象外としています。保証期間が残っている場合は、塗り替えの前に保証書を確認し、どの部分が保証から外れるかを施工店と住宅会社に確かめましょう。

サイディングの柄を残したまま塗り替えることはできますか?

透明なクリア塗料で塗れば、柄を残せる場合があります。ただしニチハは、表面の劣化の状況によってはクリア塗装ではなく単色仕上げになることがあるとしています。柄を残したい場合は、劣化が進む前に施工店へ診断を依頼し、クリア塗装ができるかを確認してください。

まとめ

サイディングのメーカーを比べるときは、メーカー名よりも、窯業系か金属系か、表面仕様、シーリング材を含めた商品ごとの違いを見ることが大切です。ニチハ・ケイミュー・アイジー工業は、いずれも点検と塗り替えの目安を公式資料で示しており、施主自身による高所作業や再塗装はしないよう求めています。

塗り替えや張り替えの見積もりでは、外壁のメーカーと商品名を各社に伝え、塗料の適合、洗浄の方法、シーリングの打ち替え範囲、保証への影響を同じ条件で比べましょう。

外壁の仕様を揃えて見積もりを比べる

外壁塗装見積ナビで見積もりを依頼する際は、外壁のメーカー・商品名と保証書の内容を伝え、各社に塗料の選定理由、シーリングの扱い、保証への影響を示してもらいましょう。

参考資料

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