パーフェクトフィラーとは|仕上げ模様と見積書の確認点
パーフェクトフィラーは、日本ペイントが「水性反応硬化形ソフトフィラー」として案内する外壁の下塗り材です。見積書に名前があれば、塗る壁だけでなく、平滑・なみがた・ゆず肌のどの仕上げを想定しているか確認しましょう。同じ製品でも工法によって塗料の標準使用量と希釈率が異なり、完成後の壁の表情も変わります。
この記事ではパーフェクトフィラーの公式仕様を基に、塗布量、使う下地、上塗りとの組み合わせ、施工店ごとの見積書の比べ方を整理します。フィラー全般の役割や他社製品との考え方は外壁塗装のフィラーで説明しています。
仕上げ模様を指定して見積もりを比較
外壁塗装見積ナビで見積もりを依頼するときは、今の壁の全景と凹凸の近景を各社に渡してください。パーフェクトフィラーをどの面へ、どの工法で使うか、補修と上塗りまでそろえて比べられます。
パーフェクトフィラーは下塗りと下地調整を担います
日本ペイントの製品ページによると、パーフェクトフィラーは水性一液形のアクリル系製品です。メーカーはシーラーとフィラーの機能を兼ねると説明し、コンクリート、モルタル、窯業系サイディングボード、ALCパネルの各種旧塗膜を適用下地に挙げています。白色の下塗りであり、見える色や艶を決める上塗りは別の製品です。
ここでいうフィラーは、外壁面の細かな凹凸を整えたり、塗り方によって仕上げ模様を作ったりする下塗り材です。メーカーは特長として、ひび割れ追従能力にすぐれることと、1液水性反応硬化形なので密着性に優れることを挙げています。ただし、板が割れた箇所や大きく動くひびを塗料だけで補修するものではありません。割れの幅や原因を調べ、必要な補修を下塗り工程とは別に見積もってもらいましょう。
「シーラーの機能を兼ねる」という説明も、どんな下地へ無処理で塗れるという意味ではありません。古い塗膜が浮く、粉が強く出る、水が入っているといった状態なら、塗る前の処理を確認します。下塗り材の種類そのものの違いはシーラー・プライマー・フィラーの違いも参照してください。
平滑・なみがた・ゆず肌で使用量が変わります
パーフェクトフィラーの特徴は、採用する道具と模様によってメーカーの標準使用量が大きく違うことです。次の値は日本ペイントの製品ページに載る一回当たりの標準値です。実際の壁では凹凸や吸い込み、気象条件によって必要量が変わります。
| 仕上げと施工方法 | 水道水での希釈率 | 標準使用量 | 提案を比べるときの確認点 |
|---|---|---|---|
| 平滑・ウールローラー | 3〜8% | 0.20〜0.45kg/㎡/回 | 既存の模様をどう扱い、補修跡が残るか |
| なみがた模様・砂骨ローラー | 1〜5% | 0.50〜0.90kg/㎡/回 | 波形の大きさと補修面の境界 |
| ゆず肌模様・タイルガン | 2〜5% | 0.50〜0.90kg/㎡/回 | 吹付範囲、養生、周囲の模様とのつながり |
たとえば二社が同じ「パーフェクトフィラー一回」と書いても、一社が平滑、もう一社がなみがたなら必要材料も作業も同じではありません。壁の凹凸を残したいのか、補修部だけ模様を合わせたいのかを、施工店へ伝えてください。試験施工で模様や補修跡を確かめる方法は外壁塗装のフィラーで説明しています。
希釈と乾燥は選んだ工法の仕様で確認します
日本ペイントはパーフェクトフィラーの希釈剤に水道水を指定しています。希釈率は上の表のように、平滑・なみがた・ゆず肌で異なります。「水性だから適当に薄められる」と考えず、採用する施工方法と希釈率をセットで確認してください。メーカー値は塗料そのものの量を増やすための数字ではありません。
同じ製品ページでは、塗り重ね乾燥時間の目安を23℃で4時間以上、5〜10℃で8時間以上と示しています。現場の湿度や通風、使用量、下地の状態でも変わるため、工程表には上塗りを始める前の確認方法を記してもらいましょう。なみがたやゆず肌のように使用量が多い工法で、平滑仕上げと同じ感覚で乾きを判断しないことが大切です。
「パーフェクトフィラーは塗りにくい」という感想を見聞きしても、製品全体の欠点と断定できません。平滑と模様付けでは道具も塗料の使用量も違い、既存壁の吸い込みや凹凸も作業性に影響します。見積もり時には、採用するローラー・吹付け方法、希釈、試し塗り、仕上がり確認の方法を施工店に尋ねてください。塗料の希釈率には、希釈と使用量の違いをまとめています。
下地と上塗りの組み合わせを確認します
メーカーの適用下地には窯業系サイディングも含まれますが、表面加工のある板や古い塗膜の状態によって、下塗りの選定は変わります。日本ペイントは窯業系サイディングの塗り替えについて、旧塗膜が弾性塗料の場合、剥がさずに塗り重ねてしまうと水蒸気が逃げにくくなり、膨れが生じると注意を促しています。現地調査で旧塗膜の種類を確認し、塗膜の浮きや雨水の浸入を見つけたら、上からパーフェクトフィラーを重ねる前に原因を調べましょう。
上塗りの製品も決める必要があります。日本ペイントはパーフェクトフィラーの製品ページで適用する上塗り材を列挙し、ファインパーフェクトトップSiなどの製品ページでは下塗りと上塗りの組み合わせを示しています。同じ「パーフェクト」シリーズ名でも、すべての塗料がどの壁にも使えるわけではありません。提案書に上塗りの正式名と艶、塗り回数を記してもらいます。
金属サイディングや雨樋など別素材の付帯部を同時に塗る場合は、外壁用のパーフェクトフィラーを一律に使う提案になっていないか確認します。適用下地が異なる面は、下塗りの種類と数量を分けて記載してもらいましょう。上塗りが同じでも、下塗りの選び方は面ごとに変わります。
パーフェクトサーフとの違いは工法と目的で見ます
パーフェクトサーフは、日本ペイントが窯業系サイディング改修用の下塗り材として案内する製品で、製品ページの施工方法ははけ・ウールローラーです。パーフェクトフィラーは平滑・なみがた・ゆず肌の施工仕様があり、模様と使用量の選択が見積もりに直結します。両者の詳しい比較はパーフェクトサーフの記事で扱います。
見積書では模様・面積・使用予定量をそろえます
「パーフェクトフィラー一式」と書かれているだけでは、どの壁を何㎡塗り、どの模様にするか分かりません。複数社を比べるなら、現況写真と希望する仕上がりの写真を同じように渡し、各社に次の内容を示してもらってください。
| 比較項目 | 見積書・提案書で確認する内容 |
|---|---|
| 現状と補修 | 壁材・旧塗膜、ひび・浮き・雨水の傷みの位置と処理 |
| フィラーの施工面 | 平滑・なみがた・ゆず肌を使う面と面積 |
| 工法と使用量 | ローラーか吹付けか、希釈率、標準使用量との照合、予定缶数 |
| 試し塗り | 模様の大きさ、補修跡、既存面との境界を確認する場所 |
| 上塗りと工程 | 正式製品名、色・艶、塗り回数、乾燥の確認方法 |
| 工事と費用 | 足場・洗浄・養生・下地補修、別途工事、税込総額 |
たとえばA社は既存の模様を生かして平滑に塗り、B社は補修した面全体になみがた模様を付ける案かもしれません。この場合、材料費の差だけを比べても完成像の違いが残ります。実際の壁の見本を見て、どの範囲を同じ模様にするかを決めてから総額を比較しましょう。
メーカーの製品ページにある一工程の材工価格は、原則として300㎡以上を基準とした価格で、住宅全体の外壁塗装費用ではありません。下地調整、上塗り、足場、養生、付帯部などを含めた税込総額と、追加工事が生じる条件を確認してください。塗布量と缶数の計算方法は外壁塗装の塗布量で説明しています。
よくある質問
パーフェクトフィラーの製品値は、選んだ仕上げと施工方法を示して初めて見積もりに使えます。下地や上塗りも合わせて確認しましょう。
パーフェクトフィラーとは何をする塗料ですか
日本ペイントの水性反応硬化形ソフトフィラーで、外壁の下塗りに使います。塗り方によって平滑・なみがた・ゆず肌の仕上げを選べます。最終的な色や艶は上塗りが決めるので、見積書にはフィラーだけでなく上塗りの正式名と回数を記してもらいましょう。割れや浮きの補修も別に確認してください。
パーフェクトフィラーの希釈率は何%ですか
メーカーの製品ページでは、平滑をウールローラーで塗る場合は3〜8%、なみがた模様を砂骨ローラーで付ける場合は1〜5%、ゆず肌をタイルガンで付ける場合は2〜5%です。希釈剤は水道水です。一つの数字をすべての工法に当てはめず、採用する道具と模様を施工店に聞いてください。
パーフェクトフィラーは塗りにくい製品ですか
作業性は選ぶ工法と壁の状態で変わるため、口コミだけで決められません。平滑仕上げと模様付けでは施工道具、希釈率、使用量が異なります。施工店に同じ壁での試し塗りと、凹凸や補修跡への対応を見せてもらいましょう。施工後の近景と遠景を確認する方法まで聞くと比較しやすくなります。
パーフェクトフィラーはシーラーなしで使えますか
日本ペイントはシーラーとフィラーの機能を兼ね、さまざまな旧塗膜へ直接塗装できると説明しています。ただし、旧塗膜が浮く、下地が弱い、特殊な表面加工があるといった状態まで無条件に適合する意味ではありません。現地調査の結果とメーカー仕様を施工店に示してもらい、追加の下地処理が必要なら見積書へ分けて記載してください。
なみがた模様と平滑仕上げでは使用量と価格がどれくらい違いますか
メーカーの製品ページでは、なみがた模様(砂骨ローラー)の標準使用量を0.50〜0.90kg/㎡/回、平滑(ウールローラー)を0.20〜0.45kg/㎡/回としています。希釈率もなみがた模様は1〜5%、平滑は3〜8%で異なります。材工価格はなみがたが2,030円/㎡(1工程)、平滑が1,300円/㎡(1工程)で、原則として300㎡以上を基準とした価格です。見積書では模様の種類と、標準使用量に見合う予定缶数を確認してください。
まとめ
パーフェクトフィラーは日本ペイントの外壁用下塗り材です。平滑・なみがた・ゆず肌で施工方法、希釈率、使用量が異なります。今の壁と残したい模様を写真で示し、試し塗りで完成像を確認しましょう。
見積書では、旧塗膜の処理、フィラーを使う面積、上塗り材、塗り回数、税込総額をそろえて比べます。サーフとの違いも、名称や単価ではなく、下地と工法の組み合わせで判断してください。
模様と施工量までそろえて見積もりを取る
外壁塗装見積ナビで見積もりを依頼する際は、外壁の凹凸と補修箇所の写真を添えてください。各社の仕上げ模様、試し塗り、上塗りと下地補修を含む税込総額を比べられます。