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COLUMN

外壁塗装の費用・塗料・業者選びをわかりやすく解説

錆止め塗料の種類と選び方|ケレン・塗り回数・見積もりの見方

錆止め塗料の種類と選び方|色・下地・上塗りの相性

錆止め塗料は、金属の下地へ塗って腐食の進行を抑え、上塗りとの付着を確保する下塗り材です。すでに穴が開いた金属を元へ戻すものでも、錆の上から塗るだけで処理が終わるものでもありません。錆の除去(ケレン)、金属の種類、環境、上塗りとの組み合わせで製品を選びます。

錆止め塗料の位置と塗膜の層構成

この記事では、錆止め塗料の種類と適用下地、ケレンの種類と国土交通省の仕様書に定められた下地調整、日本ペイント・関西ペイント・エスケー化研の代表製品の塗布量と乾燥時間、色の使い分けを整理します。後半では、見積書に「ケレン・錆止め・上塗り」とだけ書かれたときに、種類と工程をどう確認するかを扱います。

錆処理と下塗り仕様を比較

外壁塗装見積ナビでは、鉄部の材質、錆の位置、面積、上塗りを伝えて複数の施工店へ無料で見積もりを依頼できます。ケレンの程度、錆止めの製品名、交換範囲をそろえて比べましょう。

錆止め塗料はケレン後の健全な面に塗る下塗り材です

錆止め塗料の防錆性能は、塗る前の下地の状態で大きく左右されます。浮いた錆、ぜい弱な旧塗膜、油、塩分、粉じん、水分が残ると付着を妨げ、塗膜の下で錆が進みます。関西ペイントのザウルスEXⅡの製品説明書でも、被塗面の油・湿気・塵埃・錆・浮いた旧塗膜を除去してから塗装するよう注意書きがあります。

錆止めは「錆の上から塗る塗料」ではなく「錆を落とした面を保護する塗料」です。点状の表面錆なら研磨で健全部まで除去できますが、層状に浮いた錆や板厚が減った部分は、塗装ではなく補強や交換の検討対象になります。穴あきは裏面や下地の調査が先で、板金や部材交換で対応します。健全な旧塗膜が残る面は、付着を確かめて目荒らしし、既存塗膜と錆止めの相性(縮みや溶解が起きないか)を試し塗りで確認します。

下地の状態先に行うこと錆止め前の判断
点状の表面錆清掃・研磨健全部まで除去できれば錆止めへ
層状に浮いた錆強度・板厚の確認補強・交換を検討
穴あき裏面・下地の調査板金・部材交換
油・塩分の付着脱脂・水洗い乾燥と清浄度を確認
健全な旧塗膜付着確認・目荒らし既存塗膜との相性を試し塗りで確認

錆止め塗料の種類と適用下地を比較します

住宅の塗り替えで使われる錆止め塗料は、樹脂の種類で大きく「エポキシ系(2液)」「変性エポキシ(1液)」「油性(アルキド・フタル酸系)」「水性」に分かれます。次の表は、国土交通省「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」の表7.4.1・表7.4.2に示された規格と、各メーカーの製品ページに記載された適用下地をもとにまとめたものです。

種類特徴適用下地の例規格・根拠
エポキシ系(弱溶剤2液)主剤と硬化剤を混ぜて使う。付着性と防錆力が高く、適用下地が広い。使用時限(混合後に使える時間)がある鉄、溶融亜鉛めっき、ガルバリウム鋼板、アルミ、ステンレス(ハイポンファインプライマーⅡ、スーパーザウルスⅡ、SKマイルドボーセイの適用下地)JASS 18 M-109 変性エポキシ樹脂プライマー(国交省仕様書 表7.4.1 Es種、表7.4.2 Bz種)
変性エポキシ(弱溶剤1液)硬化剤の計量が不要で速乾。2液形と同等の防錆力をうたう製品が多く、戸建ての塗り替えで最も使われる鉄、トタン、化成処理亜鉛鋼板(ザウルスEXⅡ)、鉄・ステンレス・劣化溶融亜鉛めっき・アルミ(1液ハイポンファインデクロ)、鉄・ステンレス・アルミ・各種旧塗膜(マイルドサビガード)JPMS 28 一液形変性エポキシ樹脂さび止めペイント(国交省仕様書 表7.4.2 Az種)
油性(アルキド・フタル酸系)従来型の一般錆止め。価格が低く乾燥は遅め。適用下地は主に鉄で、亜鉛めっきやアルミには適さない製品が多い鉄(速乾さび止めエコ:JIS K 5621 2種)JIS K 5621 一般用さび止めペイント、JIS K 5674 鉛・クロムフリーさび止めペイント1種(国交省仕様書 表7.4.1 As種)
水性(1液)臭気が少なく、屋内や臭気に配慮する現場向き。国交省仕様書の水系さび止めは屋内適用。屋外用は製品の適用範囲を確認する鉄、アルミ、溶融亜鉛めっき、ステンレス、硬質塩ビ、FRP(水性ハイポンプライマー:JIS K 5674)、鉄・アルミ(水性エポサビアンダー:JASS 18 M-111)JIS K 5674 2種(水系)、JASS 18 M-111 水系さび止めペイント(国交省仕様書 表7.4.1 Bs種は屋内)
錆止め塗料の種類別(エポキシ系2液・変性エポキシ1液・油性・水性)の缶ラベルの表記と適用下地の違いを示したイラスト

住宅の雨戸、手すり、庇、屋根板金では、1液の変性エポキシか2液のエポキシ系が主流です。油性の一般錆止めは価格が低い一方で、亜鉛めっき鋼板やガルバリウム鋼板に使うと付着不良を起こしやすく、国交省仕様書でも亜鉛めっき鋼面の錆止めは変性エポキシ系(JPMS 28 または JASS 18 M-109)を指定しています。金属の種類ごとの下地処理は外壁塗装のケレン、下塗り材の分類はシーラー・プライマー・フィラーの違いで扱っています。

ケレンの種類と国交省仕様書の下地調整を対応させます

塗装業界では錆落としの程度を「1種ケレン」から「4種ケレン」と呼び分けます。ブラストで錆と旧塗膜をすべて落とす1種、電動工具で錆と劣化塗膜を除去する2種、手工具や電動工具で錆と劣化部分だけを落として活膜を残す3種、清掃と目荒らし程度の4種という区分で、戸建ての塗り替えでは3種が中心です。国土交通省の公共建築改修工事標準仕様書は、この呼称ではなく「鉄鋼面の下地調整」をRA種・RB種・RC種の3段階で定めています。1〜4種の呼称は業界の一般的な区分で、仕様書上の対応は次の表のとおりです。

一般的な呼称国交省仕様書の種別(表7.2.2 鉄鋼面の下地調整)面の処理住宅での位置付け
1種ケレン(ブラスト)新規塗装の素地ごしらえ B種(表7.3.2、製作工場で実施)ブラスト法で錆を除去工場での新規鉄骨向け。戸建ての塗り替えでは通常行わない
2種ケレン(電動工具で全面除去)RA種ディスクサンダー、スクレーパー等で塗膜・錆を全面除去し、溶剤拭き、研磨紙P120~220で研磨錆が広範囲で旧塗膜を残せない鉄部。費用は上がる
3種ケレン(劣化部のみ除去)RB種(仕様書の標準)劣化してぜい弱な部分と錆を除去し、活膜は残す。溶剤拭き、研磨紙P120~220で研磨戸建ての鉄部塗り替えの標準。見積書の「ケレン」はほぼこれを指す
4種ケレン(清掃・目荒らし)RC種汚れ・付着物をワイヤブラシ等で除去し、研磨紙P240~320で研磨錆がなく旧塗膜が健全な面。錆がある面に適用すると再発しやすい

見積書の「ケレン」が3種相当(RB種)か2種相当(RA種)かで、作業時間と費用が変わります。錆が広く出ているのに「ケレン 一式」で3種相当の単価しか計上されていない場合、現地で錆を落としきれず、上塗り後1〜2年で錆が再発する失敗につながります。逆に錆がほとんどない面に2種相当を提案されたら、その理由を聞いてください。

代表製品の適用下地・塗布量・乾燥時間を比較します

錆止め塗料は「エポキシ系」と一括りにせず、製品名の単位で適用下地と塗り重ね間隔を確認します。次の表は、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研の公式製品ページ・製品説明書に記載された値をまとめたものです。塗り重ね間隔は上塗りを重ねられるようになるまでの時間で、いずれも23℃の値です。

メーカー・製品名一般名(液型)適用下地(公表値)色標準塗布量塗り重ね間隔(23℃)
日本ペイント ハイポンファインプライマーⅡ弱溶剤形2液エポキシさび止め塗料(JASS 18 M-109)鉄、ステンレス、溶融亜鉛めっき、クロメート処理亜鉛めっき、アルミ、アルマイト、FRP、ガルバリウム鋼板黒さび色、赤さび色、グレー、ホワイト0.16~0.18kg/㎡/回4時間以上7日以内
日本ペイント 1液ハイポンファインデクロターペン可溶1液速乾変性エポキシさび止め塗料(JPMS 28)鉄、ステンレス、劣化溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、アルミニウムグレー、赤さび色、クリーム、ホワイト、黒さび色0.14kg/㎡/回4時間以上7日以内
日本ペイント 水性ハイポンプライマー水性1液速乾エポキシ系さび止め塗料(JIS K 5674)鉄、アルミ、溶融亜鉛めっき、クロメート処理亜鉛めっき、ステンレス、硬質塩ビ、FRP赤さび、グレー、ホワイト0.13kg/㎡/回4時間以上7日以内(5~10℃は5時間以上)
関西ペイント ザウルスEXⅡ速乾一液弱溶剤形変性エポキシさび止め塗料(JPMS 28)鉄、トタン、化成処理亜鉛鋼板白、赤さび色、グレー、黒さび色、淡彩色0.13kg/㎡/回(はけ・ローラー)4時間以上7日以内
関西ペイント スーパーザウルスⅡ弱溶剤可溶変性エポキシ樹脂系万能下塗塗料(2液、JASS 18 M-109)鉄、亜鉛めっき、アルミ、ステンレス、コンクリート白、赤さび色、グレー、黒さび色0.14kg/㎡/回(はけ・ローラー)4時間以上7日以内(5~10℃は24時間以上)、使用時限7時間
エスケー化研 マイルドサビガード一液弱溶剤形特殊変性エポキシ樹脂さび止め塗料鉄、ステンレス、アルミニウム、鉄部の各種旧塗膜赤サビ、クリーム、グレー、シロ、クロ16kg缶で100~123㎡(約0.13~0.16kg/㎡)3時間で上塗り可能
エスケー化研 SKマイルドボーセイ二液弱溶剤形変性エポキシ樹脂さび止め塗料(JASS 18 M-109)鉄、亜鉛引鋼板、鉄部の各種旧塗膜シロ、アカサビ、クリーム、グレー、ダークグレー16kgセットで94~114㎡(約0.14~0.17kg/㎡)製品ページに記載なし
エスケー化研 水性エポサビアンダー一液形水性特殊変性エポキシさび止め塗料(JASS 18 M-111)新設は鉄・アルミ、塗り替えは鉄・アルミ・ステンレス・亜鉛めっきシロ、アカサビ、クリーム、グレー16kg缶で100~133㎡(約0.12~0.16kg/㎡)約3時間

適用下地の欄を見ると、同じメーカーの製品でも、ガルバリウム鋼板やアルミを含むものと含まないものがあります。たとえばザウルスEXⅡの製品説明書は「新設のどぶ漬け亜鉛めっき鋼板上への塗装は付着性、耐久性に優れる下塗りを使う」と注意しており、金属の種類が分かれば製品を絞り込めます。屋根の板金やトタンはトタン屋根の塗装、屋根の錆で、手すりはベランダ手すりの塗装で部位ごとの注意点を扱っています。

錆止めの塗り回数と乾燥時間はどう決まりますか

錆止めを何回塗るかは、新規か塗り替えか、下地調整の種別、上塗りの種類で決まります。国交省の公共建築改修工事標準仕様書は、鉄鋼面の錆止め塗料塗りを表7.4.3で定めており、塗り替え(C種)は「素地が露出した部分に1回目を塗り、研磨紙で全面を研磨した後、全面に2回目を塗る」工程です。新規の見え掛かり部分(A種)は全面2回、耐候性塗料(フッ素など)で仕上げる場合のA種は3回と定めています。

場面国交省仕様書の工程(鉄鋼面)塗付け量の目安住宅での読み替え
塗り替えで錆が部分的(表7.4.3 C種)RB種の下地調整→露出部に錆止め1回目→全面研磨→全面に錆止め2回目変性エポキシ系0.14kg/㎡、鉛・クロムフリー1種0.10kg/㎡(表7.4.1)錆の出た部分だけ先に刷毛でタッチアップし、乾燥後に全面へ1回。見積書では「錆止め 部分+全面」の2行になる
新規の見え掛かり部分(表7.4.3 A種)RA種→全面に錆止め1回目→全面研磨→全面に2回目同上新設の門扉や手すりを塗る場合。戸建てでは少ない
耐候性塗料仕上げ(表7.4.4)RA種なら錆止め3回、RB種なら2回、RC種なら1回同上フッ素などで仕上げる鉄部は下地調整の程度で回数が変わる
メーカーの塗り重ね間隔(23℃)─上表の各製品ページ4時間(1液・2液の弱溶剤形)または3時間(速乾形)以上空け、7日以内に上塗り。低温時は最短間隔が延びる

戸建ての塗り替えでは、錆が出た部分へのタッチアップと全面1回を合わせて「錆止め2回」と数える施工店と、全面1回のみを標準にする施工店があります。どちらが正しいというより、錆の広がりと上塗りの種類で決まるため、見積書の錆止めの行が「部分」「全面」のどちらを指すのかを確認してください。塗り重ね間隔の上限(7日)を超えた場合は、目荒らしや再下塗りが必要になることを製品説明書で確認し、天候による延期は施工日報に残してもらいましょう。下塗り全般の考え方は外壁塗装の下塗りで解説しています。

錆止めの色はどう使い分けますか

錆止め塗料の色は、赤さび色、グレー、白(ホワイト・シロ)、黒さび色、クリームが一般的で、日本ペイントはハイポンファインプライマーⅡに「濃色仕上げ向けの黒さび色」を加えています。色で防錆性能が変わるわけではなく、同じ製品なら赤さび色もグレーも防錆力は同じです。赤い錆止めが「強そう」に見えるのは、かつての鉛丹さび止めの色の名残であり、現在の製品の性能とは関係がありません。

色の使い分けは上塗りの隠ぺいと工程確認で決めます。淡い色や白系で仕上げる鉄部には白かグレー、濃い色や黒で仕上げる部位には黒さび色やグレーを選ぶと、上塗りの塗り回数を増やさずに下地の色を隠せます。淡色の上塗りに赤さび色の錆止めを使うと、透けを消すために上塗りの回数が増えることがあります。中塗り・上塗りと錆止めの色を変えておくと、塗り残しが目視で分かり、施工写真でも工程を確認しやすくなります。ただし、色を変えることは指定塗布量を守る代わりにはなりません。

錆止めの種類と工程を見積書でどう確認しますか

複数の施工店の見積もりを並べると、鉄部の金額は「ケレン・錆止め・上塗り 一式」の1行から、部位別に製品名と塗布量まで書いたものまで幅があります。金額の差が仕様の差なのか、書き方の差なのかを見分けるために、次の5点を横並びで確認してください。

確認項目一式表記で分からないこと確認する書き方
ケレンの程度3種相当(劣化部のみ除去)か2種相当(全面除去)か「ケレン3種(RB種相当)」のように程度と対象面積(㎡・箇所)を明記
錆止めの製品名エポキシ系か油性か、亜鉛めっきやアルミに適用できるかメーカー名と正式製品名(例:1液ハイポンファインデクロ、ザウルスEXⅡ、マイルドサビガード)
塗り回数と範囲部分タッチアップだけか、全面に塗るか「錆部タッチアップ+全面1回」のように行を分ける
塗布量と缶数規定量を塗る前提か、薄く延ばす前提か面積×標準塗布量から缶数を逆算できる記載
上塗りとの適合錆止めの上に予定の上塗りを重ねられるか製品説明書の「適用上塗塗料」に上塗り製品が含まれるか
鉄部塗装の見積書でケレンと錆止めの記載を確認する箇所

業者によって差が出やすいのは、ケレンの程度と錆止めの範囲です。ある施工店は錆の出た部分だけを錆止めし、別の施工店は鉄部全面に錆止めを塗ってから上塗りする、といった違いが「鉄部塗装 一式」の中に隠れます。安い方の見積もりが、錆止めを全面に塗らない前提であることは珍しくありません。

失敗例として多いのは、油性の一般錆止めを亜鉛めっきの手すりやガルバリウム鋼板の板金に使い、付着不良で上塗りごと剥がれるケースと、ケレンを省いて錆の上から錆止めを塗り、1~2年で錆が塗膜を押し上げるケースです。いずれも見積書に製品名とケレンの程度が書かれていれば事前に気付けます。錆汁が外壁に流れている場合は外壁の錆汁で原因の探し方を扱っています。

完成後は錆止め層が見えないため、ケレン前、ケレン後、錆止め後を同じ位置で撮影し、使用缶のラベル、施工日、天候を記録してもらいましょう。塗り残しや薄い端部は上塗り前に検査してください。ボルト、溶接部、端部、重なりは膜厚が不足しやすいため、広い面をローラーで塗る前に刷毛で先行塗りするかも確認点です。

同じ位置で記録した鉄部(ベランダ笠木)のケレンと錆止め塗布の施工写真
写真:さくら外壁塗装店の施工事例
同じ位置で記録した鉄部(ベランダ笠木)のケレンと錆止め塗布の施工写真
写真:さくら外壁塗装店の施工事例

部位別の腐食環境を見積もりへ反映します

同じ鉄部でも、雨戸の平面、庇の上面、手すりの根元、外階段の裏、屋根板金では雨・結露・摩耗の条件が違います。一つの錆止めを全部位へ使う前に、金属の種類と既存塗膜、使用環境を一覧にしておくと、製品の選定と数量の確認がしやすくなります。沿岸部では塩分、工場や幹線道路の周辺では付着物の除去方法も確認してください。

部位劣化しやすい場所追加で確認すること
雨戸・戸袋端部、可動部の接触面開閉の支障、塩ビゾル鋼板の面は専用の下塗りか
庇・水切り上面、切断端水溜まり、めっきの種類
手すり支柱の根元、溶接部強度、床防水との取り合い
外階段踏面の裏、ボルト摩耗、構造補修の要否
屋根板金棟、谷、重なり高温、雨、穴あき

塗装面積が小さい付帯部でも、細かなケレンと養生に人工が掛かります。㎡単価だけでなく部位数、形状、作業姿勢を含む内訳を比較しましょう。ケレン後の鉄面を長時間放置すると湿気や雨で再び錆が出るため、一日に処理と下塗りを終えられる範囲で工程を組み、降雨前に露出面を残さないことも施工店に確認してください。

錆止め塗装の費用目安を条件付きで確認します

錆止め塗装の費用は、ケレンの程度と範囲で大きく変わります。次の単価は、一般的な戸建ての鉄部を想定した税込の目安で、出典を特定できる公表単価ではありません。施工数量、下地の傷み、製品、足場、搬入条件で変わります。

工事項目目安(税込)含まれやすい内容別計上になりやすい内容
錆止め塗装(下塗り)800~1,800円/㎡3種相当のケレン、錆止め1回2種相当のケレン、全面2回目、交換部材
鉄部塗装(ケレン・錆止め・上塗り2回)部位ごとの見積もり雨戸1枚、手すり1m単位などの部位単価足場、板金補修、部材交換

錆止めの単価だけを比べても、ケレンが3種相当か2種相当か、全面に塗るか部分だけかで実際の作業量は倍近く違います。単価の低い見積もりには、ケレンの程度と錆止めの範囲を必ず添えて比較してください。外壁塗装全体の費用構成と付帯部の位置付けは外壁塗装の費用相場で扱っています。

よくある質問

錆止め塗料の色はどう使い分ければよいですか

色で防錆性能は変わりません。上塗りの色に合わせ、淡色仕上げなら白かグレー、濃色や黒仕上げなら黒さび色かグレーを選ぶと、上塗りの塗り回数を増やさずに下地を隠せます。中塗り・上塗りと色を変えておくと塗り残しの確認に役立ちますが、規定の塗布量を守る代わりにはなりません。

錆止め塗料を比較するときは何を見ればよいですか

樹脂の種類(エポキシ系2液、変性エポキシ1液、油性、水性)、適用下地に自宅の金属(鉄、亜鉛めっき、ガルバリウム鋼板、アルミ、ステンレス)が含まれるか、標準塗布量と塗り重ね間隔、適用できる上塗りの4点を製品ページで比べます。この記事の代表製品の表のように、製品名の単位で並べると差が見えます。

錆の上から錆止めを塗ってもよいですか

浮いた錆と汚れを除去し、残った金属の強度を確認してから塗ります。錆の上に錆止めを重ねても、塗膜の下で錆が進み、1~2年で塗膜を押し上げることがあります。国交省の仕様書でも、塗り替えの標準(RB種)は劣化部分と錆を除去してから錆止めを塗る工程です。著しい腐食や穴あきは交換が必要です。

錆止めは何回塗りますか

国交省の公共建築改修工事標準仕様書では、塗り替えは素地が露出した部分に1回目、研磨後に全面へ2回目を塗る工程で、新規の見え掛かり部分は全面2回、耐候性塗料仕上げでは下地調整の程度により1~3回です。戸建てでは錆部のタッチアップと全面1回を合わせて2回と数えることが多いため、見積書の錆止めの行が部分か全面かを確認してください。

錆止めの乾燥時間はどれくらい必要ですか

メーカーの製品ページでは、弱溶剤形の1液・2液とも23℃で4時間以上、速乾形は3時間以上空けてから上塗りし、いずれも7日以内に上塗りする値が示されています。気温が5~10℃に下がると、スーパーザウルスⅡのように最短間隔が24時間へ延びる製品もあります。上限を超えた場合の再処理は製品説明書で確認してもらいましょう。

アルミやガルバリウム鋼板に鉄用の錆止めを使えますか

油性の一般錆止めは主に鉄向けで、亜鉛めっきやアルミには付着しにくい製品が多いため流用しないでください。ハイポンファインプライマーⅡやスーパーザウルスⅡのように、適用下地にアルミ、溶融亜鉛めっき、ガルバリウム鋼板を明記した変性エポキシ系の製品を選びます。新しいめっき面は付着が難しいため、専用の下塗りや表面処理の要否も確認します。

水性と油性の錆止めはどちらがよいですか

臭気を抑えたい住宅密集地や屋内では水性が向き、屋外の鉄部では弱溶剤形の変性エポキシ系が主流です。国交省の仕様書では水系さび止めの適用は屋内に限られていますが、水性ハイポンプライマーのように屋外の鉄・アルミ・亜鉛めっきを適用下地に含む製品もあります。屋外で水性を使うなら、製品ページの適用範囲と上塗りとの組み合わせを確認してください。

まとめ

錆止め塗料は、錆を適切に除去した面に、金属の種類と上塗りへ適合する製品を規定量塗って初めて機能します。種類はエポキシ系2液、変性エポキシ1液、油性、水性に分かれ、住宅の屋外鉄部では変性エポキシ系が主流です。ケレンは業界の1~4種の呼称と国交省仕様書のRA~RC種を対応させると、見積書の「ケレン」が何を指すのかを判断できます。

鉄部の見積もりが「ケレン・錆止め・上塗り 一式」とだけ書かれていても、必要な処置が確定したとはいえません。ケレンの程度、錆止めの製品名、部分か全面か、塗布量、上塗りとの組み合わせを部位別に確認し、施工前後の写真を残してもらいましょう。穴あきや強度低下を塗装で隠さないことも大切です。

外壁塗装見積ナビでは、金属部の状態を伝えて複数の施工店へ見積もりを依頼できます。ケレンの程度、錆止めの製品名、使用量、交換範囲をそろえて比較し、自宅の鉄部に合う仕様を選んでください。

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