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COLUMN

外壁塗装の費用・塗料・業者選びをわかりやすく解説

外壁塗装の工期遅れはどこまで許される?原因と契約の確認点

外壁塗装の工期が遅れる原因|説明を求める項目と契約確認

外壁塗装の工事は、天候に左右される屋外の作業です。雨や低温、高い湿度の日は塗装ができず、塗った後も次の層を重ねるまでに乾燥の時間が要るため、契約時の予定どおりに終わらないことは珍しくありません。

一方で、晴れているのに職人が来ない日が続く、理由の説明がない、完成予定日を過ぎても新しい予定が示されないといった遅れは、天候だけでは説明がつきません。この記事では、工期が遅れる主な原因と、それぞれをどう受け止めればよいか、契約書のどこを見ればよいか、施工店に何を説明してもらうかを順に整理します。

工程と予備日の考え方まで比べる

外壁塗装見積ナビでは、複数の施工店へ見積もりを依頼し、工程表の出し方、雨天時の予備日、工事中の連絡方法を比べたうえで依頼先を選べます。

工期が遅れる主な原因と、受け止め方の違い

工期の遅れは、原因によって「施工品質を守るための正当な中止」と「施工店側の段取りの問題」に分かれます。どちらに当たるかで、施主が求めるべき説明や対応が変わるため、まず原因を特定することが出発点です。

原因よくある状況受け止め方の目安施工店に求める資料
雨・気温・湿度降雨や結露、低温で塗装を中止品質を守るための中止で、延長は通常の範囲中止日の天候と作業内容の記録
乾燥時間湿度が高く、次の工程へ進めない塗料の仕様に沿った待機なら正当使用塗料の塗り重ね乾燥時間
追加補修足場を組んでから下地の傷みが判明内容と日数を合意すれば延長はやむを得ない劣化箇所の写真、追加の見積書
足場・職人の手配他の現場が押して人が来ない施工店側の事情で、説明と対策を求める作業員の配置予定、再開日
施主側の事情色の変更、在宅が必要な作業の日程施主の都合による延長として扱われやすい変更を決めた日と合意内容

雨天による中止は、塗装の不具合を防ぐために必要な判断です。塗料メーカーの日本ペイントは、気温5℃以上、湿度85%未満の気象条件で塗装が可能と案内しており、冬の早朝は外壁面が冷えているため塗装に適さず、夕方は結露しやすいため早めに作業を終えるとしています。中止の基準と雨の多い時期の工程の組み方は外壁塗装は雨の日・梅雨でもできる?雨ばかりの時の中止基準と工期で詳しく解説しています。

注意したいのは、雨が上がった日もすぐに塗装できるとは限らない点です。外壁や目地が濡れているうちは塗れないため、雨の翌日も乾燥を待つ時間が必要になります。施工店から「雨が続いたので遅れています」と説明を受けたら、何日間の中止があり、そのうち何日が雨後の乾燥待ちだったかを日報で確認すると、遅れの日数が妥当かを判断しやすくなります。

遅れを取り戻すために短縮してはいけない工程

予定より遅れると、施主も施工店も「早く終わらせたい」と考えがちです。しかし、外壁塗装には日数を詰めると品質が下がる工程があり、そこを短縮して遅れを取り戻す方法は避けるべきです。

代表的なのは、塗料ごとに定められた塗り重ね乾燥時間です。下塗り、中塗り、上塗りは、前の層が所定の状態まで乾いてから重ねる前提で性能が設計されています。湿度が高い日や気温が低い日は乾燥に時間がかかるため、晴れ間に一日で何層も塗り重ねると、膨れや剥がれ、艶むらにつながります。乾燥時間の考え方と、守られているかの見分け方は外壁塗装の乾燥時間を守らない業者の見分け方|工程表の確認点を参考にしてください。

高圧洗浄の後の乾燥や、ひび割れ補修、シーリングの打ち替え後の養生も、同じく日数を削りにくい工程です。工期の遅れを取り戻す相談をするときは、「人を増やして同じ日に別の面を進める」「付帯部の塗装を外壁の乾燥待ちの間に行う」といった、乾燥時間を削らない方法を施工店に提案してもらいましょう。

逆に、遅れていたはずの工事が急に数日で終わった場合は、各工程の施工日と写真を完了時に確認しておくと安心です。工程ごとの標準的な日数は外壁塗装の期間は何日?工程別の日数表と工期が延びる要因で確認できます。

契約書で確認する工期と遅延の条項

工期が遅れたときに頼りになるのは、契約書に何が書かれているかです。建設業法第19条は、建設工事の請負契約の当事者に対し、契約の締結に際して一定の事項を書面に記載し、署名または記名押印をして相互に交付するよう定めています。そのうち工期の遅れに関係する主な項目は次のとおりです。

第19条第1項の号記載事項(要旨)工期が遅れたときの読み方
第3号工事着手の時期と工事完成の時期遅れているかどうかを判断する基準日
第4号工事を施工しない日・時間帯の定め(定める場合)日曜休工などが工期に含まれているか
第6号設計変更や着工延期、中止の申出があった場合の工期・代金の変更、損害の負担施主の変更依頼による延長の扱い
第7号天災その他不可抗力による工期の変更、損害の負担天候や災害による延長の扱い
第14号履行の遅滞その他債務不履行の場合の遅延利息、違約金その他の損害金施工店の遅れに対する遅延損害金
第15号契約に関する紛争の解決方法話し合いがまとまらない場合の手続き

同じ条文の第2項は、これらの事項を変更するときも、変更内容を書面に記載して相互に交付するよう定めています。追加補修で工期を延ばす場合は、口頭の了承だけで済ませず、新しい完成予定日を書いた変更契約書や合意書を受け取りましょう。追加工事の合意の取り方は外壁塗装の追加工事は事前同意が必要?追加請求を防ぐ確認手順で説明しています。

民法では、履行に確定期限があるときは、その期限が来た時から債務者が遅滞の責任を負うとされています(第412条)。また、契約で定めた違約金は損害賠償額の予定と推定されます(第420条)。契約書に遅延損害金の定めがあれば、その計算方法が請求の出発点になり、定めがない場合は実際に生じた損害を個別に示すことになります。契約前に工期まわりの条項をどう確認するかは外壁塗装の契約前に確認すべきこと|契約書のチェックリストにまとめています。

工期が遅れたときに施工店へ説明を求める項目

遅れに気づいたら、「いつ終わるのか」だけを尋ねるのではなく、現在地と残りの作業を具体的に説明してもらいましょう。曖昧な返答のまま待つと、遅れの理由が分からず、後から損害や費用の話になったときに根拠を示せなくなります。

説明を求める項目は、次の5つに分けると整理しやすくなります。

  • 進み具合:どの面の、どの工程まで終わっているか
  • 遅れの理由:中止した日ごとの理由と、そのときの天候や作業員の状況
  • 残りの工程:残っている作業と、それぞれに必要な日数
  • 新しい予定:完成予定日と、足場を解体する予定日
  • 費用への影響:足場の設置期間が延びた分を誰が負担するか

回答は、変更後の工程表として書面でもらうのが理想です。施工店が日報を付けている場合は、中止した日の天候と作業内容を見せてもらうと、雨による中止と段取りによる空白を区別できます。

晴れているのに数日間誰も来ず、連絡もない場合は、まず担当者に電話し、その日のうちにメールで「何日から作業がないか」「再開予定日をいつまでに回答してほしいか」を送りましょう。足場が長く残ると、窓を開けにくい、洗濯物を外に干しにくいといった生活への影響が続きます。そうした負担も日付とともに記録しておくと、後の話し合いで状況を説明しやすくなります。

損害賠償や契約解除を考える前に知っておきたいこと

施工店側の事情で大幅に遅れ、実際に損害が出た場合は、損害賠償を求めることができます。民法は、債務の本旨に従った履行をしないときに債権者が損害の賠償を請求できると定めています(第415条)。住まいるダイヤルが公開している相談事例でも、新築住宅の引渡しが遅れたケースについて、人手不足で下請業者が見つからないことだけでは正当な理由にならず、まず契約書の遅延損害金の定めを確認するよう回答しています。

ただし、雨や台風による遅れについて契約書に不可抗力による工期変更の定めがあれば、その定めに沿って扱われ、施工店に遅延の責任を問うのは難しくなります。損害として認められるかどうかも、遅れとの因果関係や金額の根拠によって判断が分かれます。請求を考えるときは、弁護士などの専門家に意見を聞いたうえで進めることをおすすめします。

契約の解除は、さらに慎重な判断が必要です。民法第541条は、相手方が債務を履行しないとき、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がなければ契約を解除できると定めています。足場が組まれた状態で解除すると、別の施工店に引き継ぐまでの費用や手間が大きくなるため、解除を通知する前に専門家へ相談してください。

相談先としては、国土交通大臣の指定を受けた住宅専門の窓口「住まいるダイヤル」(03-3556-5147、平日10時〜17時)や、消費生活センターなどを案内する消費者ホットライン「188」があります。国民生活センターは、高額な前金を払ったのに工事が進まない相談事例を紹介し、全額前払いを避けること、遅延補償の定めが契約書にあるかを確認することを呼びかけています。

見積もり段階で工期の遅れに強い施工店を見分ける

工期の遅れは、契約前の確認である程度防げます。複数の施工店から見積もりを取るときは、金額や塗料に加えて、工程の組み方と連絡の仕方を比べると、施工店ごとの違いが見えてきます。

比べたいのは、工程表を契約前に出してくれるか、雨天時の予備日をどう見込んでいるか、工期の延長をどの時点で施主に連絡するかの3点です。予備日を含めた工程表を出す施工店は、天候による延長を前提に段取りを組んでいると考えられます。逆に「1週間で終わります」と日数だけを伝える場合は、雨の多い時期にどう対応するかを質問しておきましょう。

職人の手配も確認しておきたい点です。自社の職人が施工するのか、協力会社に依頼するのか、同じ時期に何件の現場を抱えているのかを尋ねると、人手不足で作業が止まるリスクを見積もれます。足場を別の会社が組む場合は、足場の解体日がずれたときの連絡体制も聞いておくと安心です。

よくある質問

雨で工期が延びた分の足場代を追加で請求されることはありますか?

契約書の不可抗力による工期変更の定めによって扱いが変わります。建設業法第19条は、天災その他不可抗力による工期の変更と損害の負担を契約書の記載事項としているため、まず該当する条項を確認してください。定めがない場合は、延長による追加費用の有無を施工店に確認し、合意した内容を書面に残しましょう。

遅れを取り戻すために乾燥時間を短くしてもらうことはできますか?

塗料ごとに定められた塗り重ね乾燥時間を短くすると、膨れや剥がれの原因になるため、短縮は避けるべきです。遅れを取り戻すなら、作業員を増やして別の面を同時に進める、乾燥待ちの間に付帯部を塗るといった方法を施工店に相談してください。工程を詰めた場合は、各層の施工日と写真を完了時に確認しましょう。

晴れているのに職人が何日も来ないのは契約違反になりますか?

数日の空白だけで直ちに契約違反と言えるわけではなく、完成予定日に間に合うかどうかが判断の軸になります。とはいえ、理由の説明がない状態が続くのは問題なので、作業がない日付と再開予定日の回答期限をメールで伝えましょう。説明が得られないまま完成予定日を過ぎる場合は、住まいるダイヤルなどに相談してください。

工期が遅れたら遅延損害金を請求できますか?

施工店の責任による遅れで、契約書に遅延損害金の定めがあれば、その計算方法に沿って請求するのが基本です。建設業法第19条は、履行の遅滞の場合の遅延利息や違約金を契約書の記載事項としています。定めがない場合は、仮住まいの費用など実際に生じた損害を個別に示す必要があるため、専門家に意見を聞いてから進めてください。

工期の遅れを理由に契約を解除することはできますか?

民法第541条により、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がなければ解除できます。ただし、足場を組んだ状態での解除は、引き継ぎ先の手配や精算で施主の負担が大きくなりがちです。解除を通知する前に、契約書の解除条項を確認し、住まいるダイヤルの専門家相談などで弁護士の意見を聞きましょう。

まとめ

外壁塗装の工期の遅れは、雨・気温・湿度による中止や乾燥待ちのように品質を守るための遅れと、足場や職人の手配のように施工店の段取りによる遅れに分かれます。遅れに気づいたら、進み具合、中止した日の理由、残りの工程、新しい完成予定日、費用への影響を書面で説明してもらい、乾燥時間を削って取り戻す方法は避けてください。

契約書では、建設業法第19条に沿って、工事完成の時期、不可抗力による工期変更、遅延損害金、紛争の解決方法がどう書かれているかを確認しましょう。損害賠償や契約解除を考える場合は、住まいるダイヤルや消費者ホットライン188で専門家の意見を聞いてから進めることが大切です。

工期の説明まで比べて施工店を選ぶ

外壁塗装見積ナビで見積もりを依頼する際は、各社に工程表と雨天時の予備日の考え方、工期を延ばすときの連絡方法を示してもらい、同じ条件で比べましょう。

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