ユメロックとは|ハイパーとの違いと見積書の確認点
外壁塗装の見積書に「ユメロック」と書かれていても、通常のユメロック、ハイパーユメロック、屋根用の1液ユメロックルーフは別製品です。名前を省略したまま耐用年数や価格を比べると、別の製品の資料を根拠に判断してしまいます。まず正式名と塗る場所を確認しましょう。
この記事では、ロックペイントの製品説明書にある仕様をもとに、通常品とハイパーの違い、年数の読み方、外壁の見積書で必要な項目を整理します。塗料メーカーごとの製品を比べたい方は外壁塗料メーカーの比較も参考にしてください。
正式名と施工面をそろえて見積もりを比較
外壁塗装見積ナビで見積もりを取る際は、各社に「ユメロック」の正式名、外壁材、下塗り材、塗装面積を明記してもらいましょう。同じ条件で出した提案か確かめやすくなります。
通常のユメロックは外壁などに使う二液形の上塗り材
ロックペイントの114ライン ユメロックは、弱溶剤二液型NADシリコンウレタン樹脂塗料です。メーカーはアクリルシリコン樹脂塗料とも表記し、戸建住宅や集合住宅などの内外部壁面の上塗り、旧塗膜の塗り替えを用途に挙げています。二液形とは主剤と専用硬化剤を決められた比率で混ぜて使う方式です。シリコン塗料の基本でいう樹脂の分類だけでは、製品ごとの施工条件までは決まりません。
メーカーの被塗物素材にはコンクリート、モルタル、スレート、PC板、鉄部、亜鉛メッキ鋼板、木部、硬質塩ビなどが示されています。この欄にサイディングボードの記載はなく、ハイパーユメロックの説明書の被塗物素材とは異なります。また、素材名が並んでいても、傷んだ下地に上塗りを直接重ねられるという意味ではありません。新設面には適したシーラー・プライマー・フィラーを下塗りし、吸い込みの多い面や金属にも別途下塗りを選ぶよう指定されています。アクリル板と軟質塩ビは塗装できないと明記されています。
見積書では「ユメロック一式」で終わらせず、外壁、鉄部、木部のどこに使うか分けてください。外壁と付帯部では下地処理や下塗りが違い、同じ上塗り名でも工事内容を一行にまとめると数量を比較できません。
ハイパーユメロックと屋根用製品は仕様を分けて読む
ロックペイントには似た名前の製品があります。ハイパーユメロックも外壁などの上塗りですが、メーカーは「弱溶剤2液型低汚染リアルハイブリッドシリコン樹脂塗料」と説明しています。一方、1液ユメロックルーフは屋根用の一液形です。外壁の見積書に「ユメロック」とあるだけで、ハイパーや屋根用まで含むとは判断できません。
| メーカー資料の製品名 | 主な用途と方式 | 説明書の被塗物素材 | 見積書で確かめる点 |
|---|---|---|---|
| 114ライン ユメロック | 内外部壁面などの上塗り。弱溶剤二液形 | コンクリート、モルタル、スレート、PC板、鉄部、亜鉛メッキ鋼板、木部、硬質塩ビなど(サイディングボードの記載なし) | 外壁・付帯部の施工面、専用硬化剤、下塗り |
| 114ライン ハイパーユメロック | 内外部壁面などの上塗り。弱溶剤二液形 | コンクリート、モルタル、サイディングボード、鉄部、非鉄金属部、木部、硬質塩ビなど | 「ハイパー」の記載、色・つや、施工仕様 |
| 024ライン 1液ユメロックルーフ | 屋根用の弱溶剤一液形 | 金属製屋根、トタン屋根、スレート瓦、セメント瓦、住宅用化粧スレート(新屋根材)など | 屋根材への適合、屋根の下塗り、屋根面積 |
「二液なら必ず長持ちする」「ハイパーならどの下地にも使える」といった判断はできません。メーカー資料は、各製品の用途と施工条件を別々に示しています。外壁と屋根を同時に塗る提案なら、製品の正式名、下塗り、面積を外壁と屋根で別行にしてもらいましょう。
ユメロックの耐用年数はどこまで公表されているか
通常のユメロックの製品説明書(2026年2月版)には、期待耐用年数を何年とする数値は記載されていません。耐候性や耐久性は特長に挙がりますが、それを特定の年数へ置き換える根拠にはなりません。「ユメロックは12~15年」と書かれた説明を見るときは、どの製品の資料を参照した数値か確かめてください。
12~15年はハイパーユメロックの製品説明書(2025年6月版)にある期待耐用年数です。同書は次回塗り替え時期の目安とし、地域、立地条件、塗装面の方角によって異なると注記しています。この数値を通常品のユメロックや、屋根用の1液ユメロックルーフに流用できません。期待耐用年数と施工店の保証期間も別です。
見積書に年数が書かれていたら、正式な製品名、メーカー資料のどの欄にある数字か、保証対象と期間をセットで確認しましょう。立地や日当たり、下地の状態が違う家に同じ塗り替え時期を約束する数字ではありません。塗り替え判断は年数だけでなく、実際の塗膜やシーリングの状態も見ます。
下塗りと二液の施工条件で提案を比べる
通常品の製品説明書では、主剤と専用硬化剤の配合比は9:1、標準の上塗り回数は2回です。標準塗付量は1回あたり0.11~0.13kg/㎡で、塗装時のロスを含みます。これは塗る面の吸い込み、気象条件、塗装方法で変わるため、単純に「面積×2回」だけで購入缶数や実使用量を確定する値ではありません。塗布量の見方と合わせ、施工面積と予定缶数の説明を求めてください。
希釈剤は塗料用シンナーで、通常品の製品説明書はハケ・ローラーの場合重量比5~15%を示しています。水で薄める塗料ではありません。二液を混ぜた後の可使時間は23℃で7時間とされ、気温が高いほど短くなります。施工店には混合量の管理と、その日に使い切れない材料の扱いを確認しましょう。希釈の数字だけを聞いても塗膜の品質は判断できません。塗料の希釈率で計算の前提を説明しています。
下塗りは外壁材と既存塗膜の状態で選びます。メーカーは吸い込みが多い面に適したシーラー、鉄や非鉄金属に適性のあるさび止めを指定しています。窯業系サイディングに塗る提案なら、通常品の説明書の被塗物素材欄にサイディングの記載はないため、適用可否を施工店とメーカーに確認してください。ハイパーユメロックの説明書には「サイディングボード」の記載がありますが、その場合も旧塗膜の浮きや粉化、表面加工の有無を見て下塗りを選びます。施工店に外壁材の品番、旧塗膜の状態、下塗り製品名を一組で示してもらいましょう。下塗り材の違いも参考になります。
つやを落として仕上げる場合も工程を確認します。メーカーは7分つやからつや消しで仕上げるとき、1回目の上塗りにはつや有りを使うよう指定しています。見積書に「つや消し2回」とだけ書かれているなら、採用する製品仕様と1回目・2回目の材料を聞いてください。色や面の状態で見え方が変わるため、つやは小面積の試し塗りで確認するのが確実です。
見積書の「ユメロック一式」を分解して比較する
見積額が違うときは、まず各社が同じ製品と同じ施工範囲を提案しているか確認します。通常品とハイパー、外壁と屋根、下塗り込みと別計上が混ざると、合計だけでは差額の理由が分かりません。メーカーの資料にある材工価格も、当該製品のみ・一定面積以上という条件付きで、戸建ての足場や補修を含む総額ではありません。
| 比較する項目 | 施工店に記載してもらう内容 |
|---|---|
| 製品 | 「114ライン ユメロック」か「ハイパーユメロック」か、屋根は別製品か |
| 下地と下塗り | 外壁材・旧塗膜の確認結果、補修範囲、下塗りの正式名 |
| 上塗り | 施工面積、回数、色・つや、二液の配合と予定缶数 |
| 部位 | 外壁、鉄部、木部、屋根を分けた数量と単価 |
| 年数と保証 | 期待耐用年数の出典、施工店の保証対象・条件・期間 |
| 総額 | 足場、養生、下地補修、付帯部、消費税を含むか |
一社だけ下地補修が多い場合は、不要な上乗せと決めつけず、補修箇所の写真と数量を見比べてください。逆に低い見積もりで下塗り材や回数が省略されているなら、追加費用が発生する条件を確認します。正式名までそろえて初めて、製品選択や工事範囲の違いを比較できます。
よくある質問
製品名が似ていても、用途や公表値は製品ごとに確認します。見積書や提案書に省略名があるときは、缶のラベルやメーカー資料と照合できる正式名を聞いてください。
ユメロックはどこのメーカーの塗料ですか?
ロックペイントの製品です。ただし同社には通常の114ライン ユメロック、114ライン ハイパーユメロック、024ライン 1液ユメロックルーフなど、似た名前の別製品があります。見積書にメーカー名だけ書かれていても材料を特定できません。製品の正式名と、外壁・屋根・付帯部のどの面に使うかを確認してください。
ユメロックの耐用年数は何年ですか?
通常のユメロックの2026年2月版製品説明書には、期待耐用年数の数値が記載されていません。12~15年というメーカーの公表値はハイパーユメロックのもので、次回塗り替え時期の目安です。通常品へ同じ数字を当てはめず、見積書の正式名と年数の出典を施工店に確認しましょう。施工保証の期間とも分けて考えます。
ユメロックとハイパーユメロックは同じ塗料ですか?
別製品です。どちらもロックペイントの弱溶剤二液形の上塗り材ですが、通常品はNADシリコンウレタン樹脂塗料、ハイパーは低汚染リアルハイブリッドシリコン樹脂塗料と説明されています。期待耐用年数の掲載状況も違います。価格を比べる際は正式名、下塗り、面積、塗り回数を同じ条件でそろえてください。
ユメロックは屋根にも塗れますか?
屋根用として「1液ユメロックルーフ」という別製品があります。メーカー資料では金属製屋根や住宅用化粧スレートなどを対象に挙げていますが、塗装できない金属板も明記されています。外壁のユメロックと同一製品として扱わず、屋根材の種類、既存塗膜、下塗り、縁切りなどの仕様を屋根の見積書で確認してください。
ユメロックは下塗りなしで使えますか?
メーカーは新設面に適したシーラー・プライマー・フィラーの下塗りを、吸い込みの多い面には適切なシーラーを、金属部には適性のあるさび止めを求めています。既存塗膜に塗り替える場合も、浮きや汚れを除去したうえで下地の状態を判断します。「ユメロックだから下塗り不要」と一律には言えません。使用する下塗りの正式名を確認しましょう。
ユメロックの見積書で最低限どの数字を見ますか?
まず施工面積と上塗り回数、塗装する部位ごとの数量を見ます。通常品のメーカー標準は上塗り2回、塗付量は1回あたり0.11~0.13kg/㎡ですが、下地や施工方法で実際の使用量は変わります。予定缶数だけで良否を決めず、下地補修・下塗り・足場を含む範囲と、追加工事が生じる条件まで各社に示してもらいましょう。
まとめ
ユメロックの提案は、通常品、ハイパー、屋根用のどれかを正式名で確認するところから始めます。ハイパーに公表された12~15年の期待耐用年数を、通常品のユメロックに移して説明しないでください。年数はメーカーの目安と施工保証でも意味が異なります。
外壁材と旧塗膜を確認し、下塗り、上塗りの回数、施工面積、つや、税込総額をそろえて比べましょう。価格差があれば製品と補修範囲のどこが違うかを写真と数量で確かめられます。
塗料名と工程を明記した見積もりを集める
外壁塗装見積ナビで見積もりを比較するときは、ユメロックの正式名、下塗りと上塗りの製品名、部位別面積、保証条件を各社に記載してもらいましょう。